介護業界に関する資格として最も有名なのは、介護福祉士です。
ただ、介護関係の資格は介護福祉士だけではありません。
今回は、介護業界において重要な役割を担う「ガイドヘルパー」の資格について詳しく解説していきます。
介護業界に興味がある方、介護業界でキャリアアップをしたい方は是非参考にしてみてください。
ガイドヘルパーというのは、病気や障がいなどにより一人で移動するのが難しい方を手助けする仕事です。
要介護者と一緒に行動しながらサポートをするため、移動介護従事者と呼ばれることもあります。
そんなガイドヘルパーの資格には、3つの種類があります。
以下、それぞれの特徴や違いについて詳しく見ていきましょう。
同行援護従業者養成研修というのは、視覚障がいを持った方のサポートを行うための資格です。
視力が低下し、一人では移動をすることができなくなった方に対する介護について学びます。
資格取得のための研修では、
・食事の介助
・屋内での介助
・屋外での階段昇降
などの方法を学びますので、実践的な技術を身につけたいと考えている方に最適です。
全身性障がい者ガイドヘルパー養成研修というのは、その名の通り全身障がいを持った方に対する介護を行うための資格です。
この研修を受けることによって、
・抱きかかえ方
・移動の仕方
・車いすの移動介助方法
などに関する知識とスキルを身につけられるようになります。
行動援護従業者養成研修というのは、知的障がいもしくは、精神障がいを持った方に対する介護を行うための資格です。
研修では、実際のケースをもとにした事例分析や検討などを行いますので、実践的な知識とスキルを身につけられるようになります。
では次に、ガイドヘルパーの主な仕事内容について、詳しく見ていきましょう。
全身性障がいを持つ方へのサポートでは、歩行のサポートをしたり、段差や階段、道の状況などの情報を伝えたりします。
ただ、全身障がいを持つ方全てが自分の判断で動けないわけではありません。
自分の意志や判断で動くことができる方に対しては、安全に移動できるように誘導を行うのがガイドヘルパーの主な仕事となります。
自分の意志や判断で動くことができない方に対しては、車いすを押して移動するのが基本です。
このような場合は、利用者に怖い思いをさせたり、不安な思いをさせたりしないために、コミュニケーションを取ったり、安全な道を通ったりするのがガイドヘルパーの仕事となります。
視覚障がいを持っている方は、目が全く見えない、あるいはほとんど見えないという状態です。
このような状態では、安全に外出や移動ができません。
ガイドヘルパーは、このような方に対して、道案内や安全な道への誘導、道路状況の伝達、代読及び代筆などのサポートを行います。
状況によっては、食事の介助や排せつの介助などを行うケースもあります。
知的障がいや精神障がいを持つ方に対しては、安全に移動してもらうためのサポートを行います。
というのも、これらの障がいを持っている方の中には、その障がいの特徴から、外出時に大きな問題が出てしまうこともあります。
場合によっては、道路に飛び出してしまったり、不適切な行動を起こしてしまったりするケースもあるのです。
このようなトラブルを防ぐためにも、ガイドヘルパーの存在がかなり重要になってきます。
ガイドヘルパーの給与は、雇用形態によっても変わってきます。
アルバイトとして働く場合は、時給1,000円～1,800円前後になることが多いです。
正社員として働く場合は、20万円前後の月収になることが多いと言えます。
中には、
「正社員になってもそこまで稼げないな」
と感じる方がいるかもしれませんが、正社員になると上記給与に加えて、福利厚生やボーナス、交通費などが加算されますので、働く環境としてはかなり充実していると言えるでしょう。
ガイドヘルパーの代表的な活躍場所は、訪問介護の現場です。
訪問介護に従事する方が、ガイドヘルパーの資格を取得しておくことによって、できることがかなり増えますので、キャリアアップを狙っている方に最適の資格と言えます。
また、ガイドヘルパーの資格を保持したうえで訪問介護に従事することによって、資格手当を受け取れる場合もありますので、収入アップに繋げたいと考えている方にもおすすめです。
ガイドヘルパーというのは、障がいや病気などの理由によって、一人で外出ができない方へのサポートを行う仕事です。
ガイドヘルパーには3つの種類がありますが、どれも介護の現場では重宝します。
特に、訪問介護の現場ではガイドヘルパーの資格や、研修によって培った知識やスキルが大活躍しますので、
「身につけた技術を最大限に活かしたい」
と考えている方は、是非訪問介護に挑戦してみてください。
