介護職に興味を持っている方の中には、介護老人保健施設で働いてみたいと考えている方もたくさんいるでしょう。
そこでこの記事では、介護老人保健施設の特徴や仕事内容、やりがいや大変な所、給与事情について詳しく解説していきます。
「自分に合った職場かどうかを確かめたい」
と考えている方は、是非参考にしてみてください。
介護老人保健施設というのは、病院と自宅の中間として位置付けられている施設です。
老健とも呼ばれているこの施設では、リハビリを中心としたサービスを提供し、利用者の在宅復帰のサポートを行います。
介護老人保健施設には、介護職員のほかに、
・理学療法士
・機能訓練員
が常駐していて、それぞれで仕事内容や役割が異なります。
介護職員の仕事内容は、
・掃除
・洗濯
・身体介助（食事や排せつ、入浴や着替え、移動など）
になることが多いです。
介護職に限った話ではありませんが、仕事を長く続けるためには、それぞれの仕事に「やりがい」を見いだす必要があります。
では、介護老人保健施設のやりがいとは一体何なのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
介護老人保健施設は、利用者の在宅復帰を目的としている施設です。
少しずつ心と体のリハビリを行い、機能回復のサポートを行います。
利用者のリハビリを進めていき、できることが少しずつ増えていくと、大きなやりがいを感じられるようになります。
最もやりがい、達成感を得られるのは、利用者が退所して自宅に戻る時です。
この時に、
「ありがとう」
「あなたのおかげだよ」
と言ってもらうことができれば、それまでの苦労や大変さが一気に吹き飛び、
「ここで働いていて良かった」
と心から思えるようにます。
介護老人保健施設で働くことにより、医療やリハビリに関する知識を身につけられるようになります。
一般的な介護サービスのみを提供する施設で働く場合と比べると、効率的に専門知識を深められるようになりますので、医療現場やリハビリの現場でキャリアを構築していきたいと考えている方に最適の職場と言えるでしょう。
様々な高齢者とコミュニケーションが取れるというのもメリットの1つです。
介護老人保健施設には、日々様々な方が入所し、様々な方が退所していきます。
身体機能が低下してしまっている方も多いのですが、我々より何十年も多く生きているわけですので、知識や経験が豊富です。
このような高齢者とコミュニケーションを取ることによって、
・戦争のこと
・恋愛のこと
・仕事のこと
・人間関係のこと
など、生きていく上で重要な知識や経験を教えてもらえるケースもあります。
中には、
・介護施設＝サービスを提供してあげる施設
と考えている方もいますが、実際はそうではなく、スタッフが利用者から教えてもらうこともたくさんあるのです。
では次に、介護老人保健施設の大変な所について詳しく見ていきましょう。
介護職に興味を持っている方の中には、
「レクリエーションやイベントを中心に行いたい」
と考えている方もいるでしょう。
ただ、介護老人保健施設はリハビリを行って、利用者の在宅復帰を目指すための施設となっていますので、レクリエーションやイベントは少なめです。
医療重視のサービスがメインになることが多いため、施設の特徴をしっかり取りかいしたうえで、自分に合った施設を探すようにしましょう。
介護老人保健施設の利用者は、
「在宅復帰が可能」
と診断されるまで施設に入居できます。
在宅復帰が可能と判断された場合は、施設を退所する必要がありますので、利用者と長期的な人間関係を構築することができません。
基本的に入居期間は3か月から半年ほどと決められていますので、良い人間関係が築けたと思ったら退所してしまったという悲しいケースが多くなるのです。
介護老人保健施設の給与相場は、29万円前後と言われています。
これは、介護関連施設の平均給与と比べるとかなり高く、やりがいだけではなく、稼ぐことに焦点を当てている方にも最適です。
夜勤や残業を行うことによって、これ以上の給与を受け取れる可能性もありますので、興味がある方は是非挑戦してみてください。
介護老人保健施設は非常に魅力的な施設であり、やりがいを求めている方に最適と言えます。
ただ、どの施設にもやはり向き、不向きがあり、介護老人保健施設での勤務に向いている方もいれば、向いていない方もいます。
介護職に従事した経験がある方は、何となく自分の適性を判断できるかもしれませんが、初めて挑戦する方は、
「本当に介護老人保健施設での勤務に向いているのかな」
と不安になってしまいますよね。
そのような方は、介護老人保健施設を候補として一旦置いておき、他の施設にも目を向けてみるのがおすすめです。
特に注目してほしいのが、訪問介護です。
訪問介護の場合は、介護職員が利用者の自宅に出向き、その場で介護サービスを提供しますので、大きなやりがいを得られる可能性が高くなります。
また、訪問介護には「登録ヘルパー」という独自の雇用形態があり、隙間時間を活用して働くこともできますので、ワークライフバランスを重視している方にも最適です。
介護老人保健施設というのは、高齢者の在宅復帰を目的とした施設です。
一般的な介護施設とは異なり、医療サービスがメインになることが多いです。
介護職員として勤務する場合は、身体介助や生活援助など、リハビリのサポートを行うことになります。
大変なことももちろんありますが、全体的にみると魅力ややりがいの方が大きいと言えますので、興味がある方は是非挑戦してみてください。
